どうしよ。と思っています。 うちのマンションの管理人さんは高橋さんといいます。 僕は朝高橋さんがゴミ置き場や玄関を掃除していたら「おはようございます。」と挨拶を交わしている。 しかし大体の場合、 高橋さんは管理人室に『閉じ込められて』います。 管理人室の位置は 外からエントランスに入ったら左手側。 部屋から行くと エレベーターで下がって開いたら右側の 管理人窓口の向こう側にこちらを向いて座っています。 そこで目が合った場合はお互い「おはようございます。」とは口に出さず どちらも頭をペコリと下げるにとどめています。 ただそれが1日の始めの1回ならいいのです、 1日の間に何回もエレベーター前を行き来すると また「1日の始まり」のような挨拶とはいかない。 だんだん力を抜いて挨拶するようになる。 「ペコリ」具合が浅くなりお互い「うなずく」ぐらいになってくる。 エントランスを通る度に 管理人の方を向いて 目が合ったらうなずく。 それに対して向こうも僕の目を見てうなずく。 エレベーター来るまで待つ。 今のは何のうなずきだよ! それはまだお互い通じ合っているからいい。 「うなずき後」さらにエントランスを通り過ぎたりすると しまいにはお互い目を反らしたり、 『無視してあげる』ようになる。 ただそれはお互い「来た!」「いた!」と感じた時できる『気遣い』で、 僕だけが「いた!」と気付いてて 向こうが僕の存在に気付いない時は変な感じになる。 エレベーターを降りて、 エントランスへの扉が開く。 なんか管理人さんがこっちを向いている雰囲気を感じる。 見てるか分からないけど、 一応ペコリしておく。 ペコリ返しがない感じがするので ちょっと「本気で」チラッと見ると、 向こうの体はこちらを向いているが 何か作業していて全く気付いていない! そんな時は「あ!やべっ」と思い そのペコリをどうにかお辞儀じゃない事にして 下げた頭を戻さないで『お辞儀を完結』させず、 そのまま下を見て『お辞儀の途中』のまま歩いていく。 それを見た管理人さんにしてみれば 森田さん!『お辞儀の途中』のままどこに行くのよ! 前を見なさい!前を!だろう。 俺はエントランスで何をしているのだろうと思う。