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フロントエンドエンジニア芸人/インド芸人/もりたけんじの武骨日記 ・NSC東京9期 東京湾に入港してくる貿易船の綱取りをしていた頃、先輩芸能人の運転手する。ビジネスホテルでフロントで英語ができなかった挫折を味わい、力を付けに1人でインドへ渡航した。帰国後世界から発信するためWeb技術をつけたくなり、専門学校へ通う。以後、プログラム言語JavaScriptの正直さに惹かれ 「フロントエンドエンジニア芸人」を極めるため日々奮闘中。現在はサイバーエージェントにジョイン

三夜連続でお送りしております。最終夜の今夜は

『カニ玉』と言うお話です。ちょっと長いです。

この話はあくまで小さい頃の話で、無邪気だったので、ご理解よろしくお願いします。

けんじ小学校2年生、

タケヒロ(兄貴)小学5年の頃の出来事です。

みなさんは、小さい頃嫌いな食べ物があったでしょうか。

森田はピーマン、人参、茄子、きのこ、等、今は食べれますが、小さい頃は食べまれませんでした。

桂子(母親)は料理に凝ってました。

うちら兄弟としては、毎日カレーやハンバーグとか夕食に出してくれればいいものの、『カレイと生姜の~』とか『金目鯛の~煮付け』や『寒ブリと~の~漬け合わせ』など、必ず組み合わせて、小学生の口に合わないものばかりを作ります。

ご飯は『栗ごはん』味噌汁は『なめこ汁』など、

普通でいいのに組み合わせるんです。

桂子も桂子で『食べなさい!食べないとウチの子じゃないよ!』と無理矢理食べさせてました。

タケヒロは桂子の作った夕飯を食べませんでした。

夕食前におやつばっかり食べる癖があり、一切夕飯には手を付けないのです。

また偏食でした。

桂子は口に合わない物ばかり作っては、無理矢理食べさせるし、タケヒロはおかしでお腹を満たすして、偏食だったんです。

そういう背景があっての話です。

ある日タケヒロが

『おかずだけ2階で食べる。』と言いだしたのです。

母親の目の届かない場所で食べるのでしょう。

『2階で食べる!』

『いいけどちゃんと食べるのよ!?』

『わかってるよ』

ダッダッダッタ!

タケヒロが夕食を持って2階に上がったと思ったら

『けんじ!お前もちょっと2階へ来い!』

とタケヒロに呼ばれました。

『何?』

『いいから来い』

『なんだよ。』

『いいかけんじ。よーく聞けよ?このおかず。何だか分かるか?』

『何これ?』

『カニ玉だよ』

『カニ玉?』

『そうカニ玉。このカニ玉お兄ちゃん食べれないんだよ。』

『・・・。』

『でも残すとおかーに怒られるだろ?』

『・・・・』

『だからこのカニ玉をどうにか捨てたいんだよ。』

『・・・。』

『ごみ箱だとバレるだろ?『・・・。』

『だから、ここの2階の小窓から外に全部捨ててくれ。』

『えっ!?』

『頼むからカニ玉外に捨ててくれ、』

兄貴は、食べられない、でも食べなきゃ桂子に怒られる。というジレンマを2階の窓からおかずを捨てる事で解決しようとしたのです。

ほっかほっかの湯気が漂うカニ玉。

作りたてでぷるんぷるんしているカニ玉。

けんじが戸惑っていると、

『早くしろよ!早く捨てろよ!』

タケヒロはカニ玉をけんじに差し出しながら語気が強くなってきてます。

ほっかほっかの湯気が漂うカニ玉。

作りたてでぷるんぷるんしているカニ玉。

けんじタケヒロからそれを受け取ると目を瞑りながら、小窓を開け、外に手を伸ばし、お皿を傾け、

『えぃ!!』

と箸でカニ玉の底を夜空に掻き出したのです。

・・・・・・。

びちゃ。

・・・・。

・・・・。

桂子が一生懸命作ったカニ玉。

捨ててしまった・・・・。

良心の呵責にさいなまれていると、タケヒロが耳元で囁きます。

『けんじ。なめこ汁もやっておいて。』

けんじはなめこ汁のお椀をもらうと、夜空に向かって、撒いたのです。

『えぃ!』

・・・・・・。

パチャパチャパサー~

なめこ汁は箸で掻き出さなくてもツルッと行きました。ぬるぬるしてるからでしょう。

確かに捨てました。

そして、けんじが小窓をガラガラと閉めた時、

1階から何にも知らない桂子が明るい声で。

『たけちゃーん!ちゃんと食べてくれた~?』

30分経ったでしょうか、

けんじが居間でくつろいでいると桂子が嬉しそうな顔して入ってくるやいなや。『けんちゃ~ん♪』

『どうしたの?』と聞くと

『お兄ちゃん、すごいねー♪全部食べてくれたねー!カニ玉好きなんだねー、けんちゃん、ほら見て?きれーに。なめこ汁も。』

皿は、『さっき買ってきた皿』みたいに綺麗でした。

普通は箸でつっついたら舐めないかぎりそんな白になるわけない皿。

桂子は疑いもせず今までにない偏食の兄貴を誉めるのです。そしてテンション上がったのでしょう。

『お母さん嬉しくなっちゃう~!ランラランララーン♪』

次の日も夕飯はカニ玉でした。

『お兄ちゃん~♪今日もカニ玉よ~!好きでしょ~!?』

大好物だと思っている桂子は2日連続でカニ玉を出しました。

カニ玉を見た兄貴がまた言いました。

『2階で食べる。』

『けんじもちょっと来い!』

2階に行って

『何?』

と用件を聞きました。

『やれ。』

慣れって恐いですね。あんが多く掛かってたのでしょう、2回目は1回目のツルンよりツルンしました。

また捨てたのです。

『えぃ!』

・・・・。

ピチャ。

『終わったよ』

とタケヒロにいうと、

『ごはんもやれ。』

と言われました。

『えぃ!』

トンっ、

ごはんは今炊いたばかりなので、茶碗を逆さにしただけで綺麗なお椀型のまま落ちました。

茶碗には一粒の米もありません。

そんな事をやっていると、1階から桂子の声がします。

『たけちゃーん!食べた~?』

『けんじ!終わったか?』『うん』

『食べたよー』

『あらー!早かったわねー、』

暫らくすると桂子がけんじに言います。

『けんちゃん!お兄ちゃんのお皿見て!こんな綺麗に!いやー、すごい!タケちゃん、本当カニ玉好きなんだねー!』

『お母さん嬉しくなっちゃう~!ランラランララーン♪』

次の日、です。

『ピンポーン!』

玄関が鳴りました。

『はーい!』

桂子が出ます。

『すみませーん。隣の高杉ですけどー。』

『はい?何でしょう。』

『ちょっといいですか?』『はい・・・。』

玄関を開けると。

神妙な面持ちで高杉さんが立っています。

『実はですね。私の庭にごはんが落ちているのですが、心当たりはないですか?』

『ごはん?』

『はい・・・・。』

『いえ、うちではないと思いますけど・・・。』

『いえ、でも・・』

当時近所付き合いが苦手な桂子はもめ事があるとすぐに警察を呼ぶ癖がありました。

『いい加減にしてください。警察呼びますよ?』

『あ、そうですか。あっ。じゃぁすみません。』

高杉さんは逃げるように帰りました。

5分後

けんじが『どうしたの?』と聞くと、

『隣の庭にごはんが落ちているんだって・・・・。』

『・・・・。』

その日の夜。

『けんじー!ちょっと来てー。』

とタケヒロに呼ばれました。

『やっといてー。』

3日連続のカニ玉でした。さすがにけんじもカニ玉が嫌になり、その日はタケヒロとけんじのカニ玉、2つとごはんを夜空に放りました。

ピチャ、

ピチャ、

ガサ、、

ん?ごはんが何かに当たった?

さすがに3回もやると、

良心の咎めはなくなってました。

次の日

『ピンポーン』

『はい?』

『あ、あのー、高杉ですけど・・・・』

『何でしょう?』

玄関を開けると、

高杉さんが夫婦で来てました。

『なんでしょう?』

『じ、実はですね・・・

私どもの庭に、白ごはんが落ちているんですけど・・・・』

それを聞いた桂子は怒り狂います。

『何度言ったら分かるんですか!!ウチではありません。あんまり関わらないでくれますか!!警察呼びますよ!!うちは国の仕事をやっていて警察がバックについているんですから!!ウチは中曽根さんだって動かしているんですから!』

『あと・・・、』

『なんですか!!!』

『ウチの庭に・・・カニ玉が落ちているんですけど・・・』

『え?』

『拾っても拾ってもカニ玉が落ちてくるんですけど・・・・』

『カニ玉!?ウチはお兄ちゃんが食べてますよ!?なんでカニ玉が落ちてるんですか!!』

『お兄ちゃん!!たけちゃーん!』桂子が事実を確認しようとタケヒロを呼びます

『何ー!?』

2階から返事がします。

『タケヒロ!カニ玉食べてるでしょ!?』

『食べたじゃんっ!』

『ウチの子は食べてますよ。』

まー、まー、取り敢えず来てください、みたいな感じでお庭を見に行きました。

高杉さんの庭は日本庭園造りで、下には綺麗な砂利が敷き詰められ、玄関までは石畳、その両脇には盆栽やら、植物が生い茂ってる、手入れの整った、緑を大事にしてる庭でした。

『これなんですけど・・・』

高杉さんの指した所には

、衝撃でパーンと弾けたような黄色い物がありました。

『これもですね・・・。』

白ご飯は柵に当たって砕けたのでしょう、盆栽に、ちょうど粉雪のように積もってました。

石畳にも無数の米粒が散らばってます。

『あ、あとこっちも・・・・・。』

砂利には、お椀の形をした白ご飯がそのまま崩れる事なく『置いて』ありました。

『・・・・・。』

『・・・・・。』

『・・・・・。』

『・・・・・。』

『け、けんちゃん。ビニール袋持ってきなさい・・。』

桂子はけんじからビニール袋を取り上げると、

素手でカニ玉を掴み、

散らばったごはんと、大きな固まりのごはんを拾い、袋に投げ入れてました。

食べる働いて、タケヒロが大好物だったから腕に寄りを掛けてカニ玉を作ったのに、残すならまだしも、人の庭に投げ捨て、食べたと嘘をつかれた。

それを作った私が素手で掴んで捨てる。

桂子はそんな事を思ったに違いありません。

桂子は最後に高杉さんに一礼し終わると、

『たけひろだわ、あのうすらバカ、』とつぶやいて、家に戻るとまず洗濯機の横の箒を手に取ると、

『たけひろ!!貴様!!』と言い、2階にダンダン上がって行きました。

その時、タケヒロはゲームボーイで『ドクターマリオ』をやっていました。

~暫らくした後~

『けんじー、ちょっとこーい!』2階に呼ばれました。タケヒロです。

2階に入ると、

『箒の持つほう』で叩かれたタケヒロがうずくまって、唸ってます。

その時の兄貴は惨めでした。本当のドクターが必要でした。

タケヒロはけんじが来たことを確認すると、

ちょっと顔を上げ、苦しそうな顔して言いました。

『け、けんじ・・・・・』

『何?』

『カニ玉って、目立つな?』

~最終夜~『カニ玉』

三夜連続でお送りします。二夜目の今夜は『左手』と言うお話です。

あの時・・・

おかん(桂子・母親)は、食いづらそうだったなぁ・・・

これは森田家に初めて

『ビデオデッキ』が来た時の出来事です。

けんじ中学1年生。

タケヒロ(兄貴)高校1年生の頃。

その頃、森田家にはテレビが一台しかありませんでした。

家族が夕飯の時、食事をしながら見れる和室にありました。

そんな中、我が家にビデオデッキがやって来たのです。

しかし、

一週間ぐらいすると、

タケヒロはそのビデオデッキとけんじに腹を立ててました。

何でだと思いますか。

理由は、けんじがビデオを録画しすぎてるからです。

タケヒロは

『どうせそんなに録画しても見ないんだから録るな!』と怒り、『けんじ!次、テレビ番組をビデオに録ってたら許さないぞ!分かったか!』とまで言い出したのです。

タケヒロが怒るのも無理がありません。

なぜなら、

けんじはビデオが我が家に来たことが嬉しくて嬉しくて、しょうがなくて、毎日、6時間くらい、何かしらの番組を録画していたのです。

でもけんじも悪気はありません。

だって考えてみてください。

今でこそ一家に一台は当たり前ですが、あの当時結構高価で、しかもビデオって、あの好きな番組が何回も見れるんですよ?そんな機械がついにやっと森田家に!

ちょっとした興奮状態だったのかもしれません。

そんな中、

ついに事件は起きました。

桂子とタケヒロとけんじでプロ野球中継を見ながら夕食をしていた時です。

テレビの下にあるビデオデッキから音が鳴りました。

ウィーン・・・ウィーン・・・ガチャ・・ガチャウィーン・・。

ビデオテープを録画スタンバイするビデオデッキの音です。

すると、ビデオ嫌いのタケヒロが食べていた茶わんをちゃぶだいに置くやいなや、

『けんじ!!まさかお前!またテレビ番組をビデオに録っていたのか!?』

と、ものすごい剣幕で詰めてきました。

けんじが、

『プロ野球が見たくて・・。』

というと、

『お前!今プロ野球見ているのに、また後で同じ試合のプロ野球見るのかよ!!』

タケヒロは怒っています。

賢二がプロ野球をビデオでとるから。

その日は一旦終わりました。

次の日また事件が起こりました。

プロ野球中継を見ながら食事をしていると、

ウィーン・・・ウィーン・・・ガチャ・・ガチャウィーン・・。

すると、タケヒロが食べていた茶わんをちゃぶ台に置くとけんじに聞いてきました。

『けんじ!!まさかお前!またプロ野球をビデオにとってたんじゃねーだろーな!?』

『プロ野球が見たくて・・。』

というと、

『お前!今プロ野球見ているのに、また同じ試合のプロ野球見るのかよ!!』

タケヒロはキレています。

昨日あれ程プロ野球を録画するなって言ったのに、

けんじはプロ野球をビデオで録ってる。

ついにタケヒロは怒り狂いました。

毎日毎日プロ野球を録ったからキレたのです。

タケヒロはけんじに言いました。

『けんじ!』

『何?』

『お前昨日あれ程プロ野球中継を録るなって言ったろ!?』

『だから何?』

『お前罰として、食事中、ずっと左手を上げてろ!』

『え?』

『左手をずっと上げながら食事しろ!』

賢二は黙って命令に従いました。

左手を上げながら、

おかずを食べて、

左手を上げながら、

お味噌汁を飲んで、

左手を上げながら、

ご飯を掻き込みました。

なんか『常に発言がある人』みたいな形でご飯を食べてました。

暫らくすると、

見かねた桂子が言いました。

『お兄ちゃん!いい加減にしなさい!なんで賢二が左手を上げながらご飯食べなきゃいけないの!』

『うるせーよ!ビデオ録ってるのが悪いんじゃねーか!』

『けんちゃん!降ろしなさい!』

けんじは『助かったぁ』と思い、左手を降ろすと、

タケヒロが言いました。

『けんじ!誰が降ろしていい、って言った?左手をあげてろ!』

けんじはまた左手を上げました。

すると桂子が『けんちゃん!左手を降ろしなさい!』

するとタケヒロが『けんじっ!誰が降ろしていいって言った!』

左手を上げる。

『けんちゃん。降ろしなさい。』

『けんじ!誰が降ろせって言った!』

その日、けんじはプロ野球をビデオに録ってたばっかりに、左手を上げたり下げたりしながら食事をしたのです。

次の日また事件が起こりました。

けんじはどうしてもビデオに録りたい『プロ野球』がありました。

長島巨人がメイクミラクルを起こしている真っ最中。

本拠地東京ドームに戻って広島との首位攻防戦です。

どうしてもビデオに録りたかったんです。

その日の食卓で3人で飯を食べていると、

ウィーン・・・ウィーン・・・ガチャ・・ガチャ・・ウィーン!

タケヒロの箸が止まりました。

『あれ?』

『どうしたのタケちゃん』

『今、ビデオ、音しなかった?』

『してないでしょ、早くたべちゃいなさい!!』

ガチャ、ガチャ、ウィーン、ウィーン、シキッ・・・。

『賢二。お前まさか・・・』

『何?』

『またプロ野球を見てるのにプロ野球をビデオに録ってるんじゃねーだろーな。』

『録ってないよ・・。』

ウィーン、ウィーン、シキ、ウィーン。

『けんじぃ!!左手を上げながら食事しろっ!!!』

『たけちゃん!いい加減にしなさい!』

『けんじがプロ野球観てるのにプロ野球ビデオ録ってるのが悪いんだろーが!』

『けんちゃん!!左手を降ろしなさい!』

するとタケヒロが

『わかったよ、じゃぁ左手は降ろしていいよ・・・』

助かった~。と思ってると

『けんじ。』

『何?』

『立ったままご飯を食べろ。』

『たけちゃん!』

10分後

『けんちゃん・・・・。いい加減座りなさい。立ちながらご飯食べたらお行儀が悪いでしょ。』

助かったぁ~。

と思って座ると、

『けんじ!誰が座っていいって言った?』

立つと。

『けんちゃん!座りなさい!』

『けんじ!誰が座っていいって言った?』

『たけちゃん!』

『うるせーよ!親は黙ってろ!!』

『可哀そうじゃない!!』

『うるせーよ!何で口出しするんだよ!お前も左手あげてろ!』

5分後

桂子は左手をあげながら食事をしていました。

その日、

桂子は左手を上げながら、けんじは立ちながらご飯を食べました。

桂子は左利きなので食べずらそうでした。

~第二夜~『左手』

三夜連続でお送りしております。一夜目の今夜は

『膝』という話です。

汚い話なのでお食事中の方は読まないでください。

桂子(母親)は必ず連休があると神奈川県の『金沢文庫』(八景島シーパラダイスがある所です。)まで自分達、子供等を連れていきました。

おばあちゃんちです。

連休には必ず行ってました。

埼玉の『久喜』(森田の実家)から『金沢文庫』まで電車で2時間くらいです。

遠いんです。

けんじは乗り物に酔いやすい子でした。

本当にダメで、例えば車だと信号待ちの時の微妙な揺れで吐くし、電車では駅に着くたびブレーキがキキーーーーイってなった後何段回も減速する、あの感じで吐いちゃうのです。

おばあちゃん家に行くときは必ず電車の中でゲロを吐いてました。

タケヒロ(兄貴)もけんじ程ではありませんが吐いてました。

兄弟揃って弱いんです。

そんなある日。

おばあちゃん家に行くことになりました。

その日も桂子に

『酔い止め薬飲んだ?ビニール袋持った?何か遊び道具持った?』と出発前に確認されました。

事件があったのは品川からの電車に乗ってボックス席に座ってた時です。

各々の位置は、

窓際の向かい側に桂子。

手前の通路側、桂子の隣にタケヒロ。

通路側タケヒロの前にけんじが座ってました。

桂子 タケヒロ  通

けんじ 路

↑こんな感じです。

(みんな向き合って)

ガッタンゴットン

ガッタンゴットン

電車が動きだします。

暫らくするとスーツ姿のいかにも営業マンというキッチリ決まっている男性が『すいません、』と言う感じで奥の席に座りました。

桂子 タケヒロ  通

男性 けんじ 路

↑こんな感じ。

ガッタンゴットン

ガッタンゴットン

横浜辺りを過ぎると

桂子が聞いてきました

『けんちゃん、大丈夫?大丈夫なの?』

タケヒロも聞いてきます

『けんじ、おまえ大丈夫か?』

キキーーーーイ

その駅でのブレーキは大丈夫でした。

ガタンゴトン、ガタンゴトン、

電車が走りだします

桂子が聞いてきます。

『けんちゃん、ダメになったら言いなさい?ボックス席なんだから吐いちゃだめよ!?』

タケヒロが圧をかけます

『お前、絶対吐くなよ?』

『けんじ!!聞いてるのか?』

誰が何を言ってるのか、いまいち分からなくなってました。

『けんちゃん!!』

『けんじ!!』

キキーーーーイ

『・・・・・。』

『けんちゃん!袋!!』 『けんじ!袋どうしたっ!袋っ!』

『・・・・・。』

ギリギリセーフでした。

ガッタンゴットン

電車が走りだします。

ただこのままじゃまずい

と思った桂子が言いました。

『けんちゃん!遊び道具は!?遊び道具!!』

『そうだ!お前、遊び道具何持ってきた!?』

『たけちゃん!けんちゃんのリュックから遊び道具出してっ!』

『けんじ!!ほらっ!これで気分紛らわせ!』

けんじは気を紛らわす為に自分が持ってきた本を読むことにしました。

『ウォーリーを探せ』です。

電車のブレーキ関係なくすぐに気持ち悪くなりました。

『けんじ!!大丈夫か!?』

『けんちゃん!!』

『けんじ?』

『けんちゃん?』

キキーーーーイ!!

ゲロゲロゲロー。

『あっ・・・・・・!』

『あっ!』

『。。。。』

すると兄貴がけんじの袋にからの匂いにやられたのでしょう。

『けんじ・・・、袋、ちょっと貸せ・・・・。』

ゲロゲロゲロー、

すると桂子が

『ちょっと!けんちゃん!たけちゃん!ボックス席でいい加減にしなさい!!

『あれ・・・お母さんもなんだか気持ち悪くなってきちゃった・・・・。』

ゲロゲロゲロー

桂子は鼻からゲロを出してました。

けんじとタケヒロは袋の中に出したのですが、

桂子は向かいの男性の膝に吐いてました。

~第一夜~『膝』

超大国と足並み揃えて、車で子供を倒して逃げて、そこにいたから移植して、いじめがあったら校長いじめて、0円に目が眩んで、昔から大リーガーになりたくて、飛んだと思ったら焦げ臭くて、売上げたのに取られて、死刑が決まったら喜んで、ルマンでセンタリング上げる。

ニュースの世界。

世界はどこだ。

全部世界か。

なんで痛まない。

世間はどこだ

人の世間か。

なんで刺さらない。

もしニュースが世界を作って、事実を隠して、指針を出して、知らずに気持ちを奪ってるとしたら。

一体世界はどこいった?

一体自分はどこいった?

腹減った。

かき揚げうどんを食いに行く。

アバンチュール

突然ですが皆様にご報告しなければならない事があります。

題名の通り。

『アバンチュール』は本日解散致しました。

突然の事で本当に申し訳ございません。

また、今まで応援してくださった方々、ブログを見てくださっている方々、諸先輩方、同期のみんな、関係者の皆様、今まで叱咤激励ありがとうございました。

突然の事で皆様には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

どんな事があっても応援してくださる皆様がいる限り、自分等の都合だけで解散はしちゃいけないと思っていました。

でも守れなくて残念です。

また急な事で自分自身どう腑に落としていいのか分かりません。

蛯名のブログ『アニマル日記』を見てもらえれば分かるように、

蛯名は芸人を辞めると言うことです。

それは蛯名自身が決めた事であり、『100%気持ちは揺るがない』という事なので受け入れた次第です。

また止めれませんでした。苦楽を一緒に分かち合った蛯名の決断を曲げる事はできませんでした。

結成して1年6ヵ月でこれからって時の解散となり、今の自分の気持ちは、

正直、蛯名とやり残した事でいっぱいで、もっとあーすればよかった、なんであの時あーしたんだろ、もっと自分がやる事やっていれば、など居なくなった今、悔やむことがいくつもあります。

蛯名は本当にいい相方でした。

自分にはない、誰からも好かれる天性の明るさを持っていて、常に引っ張っていってくれて、何度も助けられました。

普段は照れて言えませんでしたが、心から感謝していました。

ありがとう。

今、恥ずかしいですが、メールを作りながら泣いちゃってます。

ヒクヒク泣いています。

今後の自分については正直突然の事で考えがまとまっていません。

自分を見直すいい機会と捉え、答えを探しながら活動して行きたいと思います。

ブログについてですが、せっかく皆様と出会えたので細々と続けようと思います。これには賛否両論ありそうですが、自分としては、このブログに書き込んでくれる方が1人でもいる限り応えるべきと思いました。

最後に今までアバンチュールを応援してくださった皆様、ライブに来てくれた皆様、本当にありがとうございました。本当に本当に感謝しています。

ありがとうございました。

蛯名へ→今までありがとう。またやりたくなったら一緒にやろう。

桂子(母親)は

『疲れた~』

『疲れたぁ』
『けんちゃん、お母さん疲れたよ~。』とよく嘆いていました。

桂子の『疲れた~』が口癖になっていたある日。

庭に出てみると、洗濯物がこんな干し方になってました。

普通、洗濯物を干す時って、乾きやすいように広げますが。

その日の桂子は疲れていたので。

こう。
選択物

電車で思うのは信号機故障などで停まる時、駅と駅の間で停まるなよ。ということです。

絶対電車は停まるなとは言ってません、せめて次の駅まで進んでほしいんです。確かに前の電車が詰まっているかもしれないけど、だったら臨時ホームなどを設けて確実に次の駅まで進めてほしいです。

そうすればこちら側はまだ次の駅で路線を変更できるし、時間も潰せるわけです。一時間も車内で立ったまま待たされるのは違うと思います。

ここからは提案。

あと電車に乗っていて思う事は、疲れている時、目の前の席が空くまで立っているより、座っている人に聞いて回ればいいと思います。

『ちょっと寝ている所すみません。どこで降りますか?』

と尋ねればいいと思います。

『あの失礼ですけど、次の駅で降りますか?』と。

で座っている人が

『お、降りますけど。』

と言ったら

『あ!そうですか!じゃぁ私は予約と言うことで、ここで待たせていただきます!』

と言って、その人の前で立っていればいいと思います。

もし『いえ、まだあと1時間くらい降りません』

と言われたら

隣の人に『すみません、次で降りますか?』と聞く。

7人掛けが一車両に6シート。3人掛けが4シートあるなら64人に聞いて回れます。

無言の椅子取りゲーム、

心理戦、戦略的シュミレーションなどから解放されるべきです。

但しこれを実行した場合。

嫌われます。

カンちゃんのお兄ちゃんはよく口の中をくちゃくちゃさせていた

森田少年はなんだ?

なんなんだ?と不思議に思った

口の中で長時間

ずーと

クチャクチャクチャクチャ

この世には噛み切れないものがあるらしい

森田少年はそれを『生姜焼き』だと思い、

その日の夕食は『生姜焼き』を母に作ってもらった

でも噛んだらなくなっていく

唾液になっても噛んでいた

森田少年は泣いた

それが『ガム』だと知ったのはずっと後の事だった

この世にはなかなか噛み切れないものと

なかなか飲み込めないものがある。

母親が言う『苦言』もそうだ

生姜焼きの様にはならない

多分それが『  』だと知るのはずっと後のことだろう

多分何十年か先

また

母親の前で泣いた後だろう