森田家の夕飯は変わってました。
オカンが『疲れた』を理由にいつもほかほか弁当だったのです。
毎日夕飯はほかほか弁当。
毎日。
だんだん食べた事ないメニューなくなってきて、3巡目入るか入らないか辺りでさすがに言いました。
『オカン!もうほかほか弁当嫌だよ!』って。
突っぱねた事があったんです。
そしたらオカンは言いました。
『分かったわ、ほか弁はやめましょ』って。
『お母さんも飽きちゃった。』って。
明日から手料理かな?と思いました。
次の日。
オカンが『疲れた~っ』て言って帰ってきました。
疲れた~って。
あれ?疲れた?
これ手料理じゃねーな。
と思いました。
その日の夕食は吉野家の牛丼でした。
その日以来。
4日連続疲れた~でした。
4日間吉野家の牛丼です。
5日目に食卓に出された時にはさすがのけんちゃんもオカンに言いました。
『もう牛丼も嫌だわ!
肌荒れるわ!』
そしたらオカン。
反省したのでしょう。
『分かったわ、お母さんも牛丼も飽きちゃった。』って。
『そうね。肌荒れちゃうもんね。』って。
『明日は久しぶりに何か作ろうか。』って。
やっとです。
やっと分かってくれた。
よかった。
明日の夕飯はどんな手料理かな。
で次の日です。
オカン帰ってきました。
第一声何て言うのでしょう。
『疲れた~疲れた~』
『けんちゃん疲れちゃったわよ~』
あれ?
まさか・・・。
『けんちゃん。疲れたわよ~』
『はい、コレ。晩ご飯。』
渡された紙袋を見てオカンに聞きました。
『え?これ何?』
『マクドナルドのチーズバーガー。』
『嫌だよ!何で夕食にチーズバーガーなんだよ!』
って、
そしたら、びっくりしました。
オカン何て言ったと思います?
凄い形相で、
『分かったわよ!!!!』
あー分かってくれた。
これで、明日から夕飯作ってくれる!!と思ったら。
『じゃぁ明日から
何バーガーがいいのよ!!!!!』