カンボジア1日目②

カンボジア1日目② シュリムアップに着いたのは17時30分。 シソボンから2時間掛かった計算になる。 あの「タクシーと言えないタクシー」でシュリムアップに死なずに着くことができた。 シソボンではまずタイバーツをカンボジアリレルに換金したかった。 ある情報でタイバーツはカンボジアでも使用できると聞いていたが それは国境付近だけでシソボンのような田舎では全く使えない。 シソボンを歩いて回る事はなかったが 印象としては極度の貧しい町。 カンボジア1日目② シソボンは小学校の校庭くらいの広さにバスターミナルがあって その「校庭」で人々は商いをしていた。 多分ここが一番の繁華街だと思う。 ここら辺の商いは店舗を持たず 小学生くらいの子供が単体で何か分からない食べ物を売る。 1人でそのシソボンと呼ばれる「校庭」に入っていった僕はまだ目立たなかったが、 シュリムアップまでの長距離バスの乗り継ぎ?もしくは休憩所?に際して降り立った外国人は その余りにも分かりやすい格好の為、 生活が逼迫している売り子に囲まれていた。 その執拗さが貧しさを表している。 暫くして僕もシソボン人に見つかると 子供は「これ買って?」という訳でもなく ただザルの中を見せて こちらが歩くとおいていかれないようについてきて 止まったら目の前に立ち下から顔を見上げる。 彼らは決して目線を外さない。 英語で「銀行はどこか」と聞くと 「あ。英語だ。」 となり、親切心からか、恩を着せる為か、 どこかから英語が出来る中学生くらいの年の男の子を連れてきてくれる。 男の子に「今日は日曜日だからやっていない。」と告げられたので、 タイバーツを見せると 「ノー。」 ダメ元のドルを見せても 「ノー。」 これらはここでは何の役にも立たないらしい。 カンボジアに入った興奮でエクスチェンジの事はすっかり忘れてた。 また野宿? ずーっと突っ立っている日本人が ここの「校庭」で一番背丈がある。 次第に周りに人が集まりだした。 「この背の高い中国人は何をしたいの?」という周りの空気。 その疑問に英語の出来る「優等生」がカンボジア語で教えている。 腕を掴んで「こっちへ来い」とする奴がいる。 連れていかれた所は 土まみれに座っている白髪の汚いババアの所で そのババアは大量のカンボジアリレルを差し出して 「エクスチェンジできる」という。 いやいや!超怪しいな! タイバーツ幾らが何リレルか分からない。 ただお金がないのは困る。 銀行は休み。 正確にレートが分かったのはこの後シュリムアップの市中銀行で両替した時で カンボジアでは11月28日現在、 1ドルは3875リラ。 100円は4650リラ。 がレート。 その時シソボンのババアから両替したのは 完全にぼったくられそうなので とりあえず痛くも痒くもない20バーツにしといた。 日本円でいうと20バーツは60円で 2400リラをババアから貰った。 カンボジア1日目② こんなにお札貰えるの!? 後々分かったがこんなもんカンボジアでは全く使えない。 チップにもならない金額を恐る恐る交換してはお札の数になんだか「儲かったのでは?」と嬉々としてた。 別の男の子が 「シュリムアップに行きたいのかい? タクシーはどうだい?」 と声を掛けてくる。 オズの魔法使いの東の魔女みたいなババアから受け取ったボロボロの2400リレルを見せてこれで行けるか?と聞いたら 「冗談だろ?」で笑われた。 でもタイバーツしか持っていないんだ、 と吐くと 180バーツ(430円)で行ってくれるという。 タイバーツも使えるんかい! 「この車に乗れ!」 で乗せられたのは普通の白い乗用車。 カンボジア1日目② 外の奴がめっちゃこっち見てる。 この画。 潜入し過ぎたジャーナリストの画だぞ。 怖いな。 15分程待たされると 勝手に小僧達がタクシーの中に入って来る。 ちょっと待て待て! タクシーじゃないの? なんで入ってくるの? 相乗り? おかしいおかしい! 日本では普通乗用車はギュウギュウで5人乗りだが このタクシーには 「ちょっと詰めてもらえる?」をカンボジア語で指示され まさかの7人乗り。 うそでしょ!! おいおい! なんで「タクシー」なのにこんなギュウギュウにされるのよ! まてまて! お前ら自由行動か! しかもお前らお金払ってないだろ! 人のタクシー代をガソリン代にして! 「タクシー」って人の許可なしに相乗りできないもんなんだよ! 痛い痛い! 踏んでる踏んでる! え? 何? 何言ってるか分からねーよ! どうやらシソボン人は何処かに行く外国人にタクシーを勧めて、 商談成立したら、 出稼ぎや途中に家がある帰る奴を募って 一緒に乗っていくというクソ腹立つ習慣があるようだ。 渋谷駅から「玉川まで!」とタクシーの運転手に告げたら「ちょっと待ってくださいね。」と外に降りて、暫くしたら「あー、よかった。よかった。ちょっと詰めてもらえます。」 と言いながら普通乗用車のリヤシートに俺抜かしてプラス4人乗ってきたら おいコラふざけんなぼけ!と反応するのが日本人なら、 その後ギュウギュウ詰めの車内でお金を支払った人の膝の上に座りながら「あなたは何処から来たのですか?」と非日常の中で日常的な会話をし始めるのがシソボン人。 カンボジア1日目② めっちゃ笑ってるけど! 「楽しいですね!」じゃないよ! え? 何? 何言ってるか分からねーよ! あー。いやだ。 カンボジア1日目② 何時間このままなの? 快適さ求めてタクシー乗ったら 6人乗ってきたって。 ミスタービーンでしか観たことないぞ? カンボジア1日目② 笑ってるけど! 7人乗りのボロ乗用車は「危ない危ないの飛んでいけ〜」の100キロで農道をシュリムアップまで突っ走る。 助けてーーー!