韓国の空港バスが勝手に下ろした韓国中心街
航空会社は未定で取ったチケットはアシアナ空港になった。
成田最終便で2時間半。
入国審査で並んでいると日本語が聞こえてくる。

多いんだな。と思う。

仁川(インチョン)国際空港はアジア最大のハブ空港でその広さと綺麗さに圧倒される。
2002年の日韓W杯に際して整備されたらしい。

ガラスばりのそれは暗い中に恍惚と見とれる程輝いている。

前回もそうだが、まず問題になるのは「どこのバスに乗ればソウルに行けるか?」だ。
これは違う国に降りた際にまず一番最初に突きつけられる問題。

「ソウルに行きたい」というのはつまりは日本でいう「東京23区に行きたい。」といっているようなもので「ソウルのどこ?」となる。

とりあえず「ソウル市庁」に向かっておこう。

リムジンバスの近くで立っているおっさんに聞く。

「最終便のバスはこれしかない!」
「A4乗り口に乗れ!このバスだ!」
と言われたが、
本当にこれで行けるのか?と思いうろうろしてたら

「お前何やってんだ!ソウルだろ?どこいってんだ!早く乗れ!」みたいに言われた。

韓国のリムジンバスは綺麗だ。

右側が何故か2列のシートで左側が1列。
非対称になっている。
真ん中の通路が広くてスーツケースを引いた観光客が悠々通れる。

座ると前方、真ん中に大きな薄型テレビがある。

42型ぐらいでかなり大きい。
車高が高いからかエンジンがかかったのか分からないくらい振動を感じない。

停止した時のバス特有の小刻みな振動も、
発進時のうるささも、
バスの独特の変な匂いもない。

ただ単に新しくて綺麗なだけじゃない韓国のバスに驚かされる。

車内が突然暗くなる。
「ソウルまで長いですので飛行機の疲れをゆっくり取って寝てくださいよ。」
という意味だろう。

前方斜め左のシートに座っている日本人の男女は
そんな合図関係なしにずーっと大きな声で喋っている。

韓国人にしてみれば何言ってるか解らない言葉でうるさい日本人にさぞイラついただろう。

ライトアップされているのか
街の光で輝いているのか
ソウルを流れる「漢江(ハンガン)」に沿ってバスはうるさい雑談を乗せて行く。

川は向こうの方まで
川辺に沿って灯りが点り、昔からここの人達は漢江を拠り所に発展してきたのかな?と感じさせる。
島国じゃない分川を凄く大事にしている節がある。

左に顔をやれば高層ビル群が見える。

バスが停まった。
全員降りるのかと思い、
用意して立ち上がる。

僕はアホ日本人を一瞥して「結局こいつらずーと喋ってたな!」と思いながら
バスを降りる。

「いやー着いた着いた。」なんて思って見上げたビルはどうやらホテルみたいだ。
あれ?皆さん降りてこない。
プシュー。

あ。行っちゃった。

「Best Western Hotel」
どこここ?

本当のアホ日本人が今まさに「Best Western Hotel」前に現れた。

どっちがどっちなのか分からない。
僕はとりあえず地球の上を歩き始めた。