カテゴリー別アーカイブ: 今まで訪れた国々の話

こちらは「もりたけんじが今まで訪れた国々の話」のカテゴリーです。
旅はわたしに気付かせてくれました。
たとえ海外に行かずともあなたの周りにいる価値観が会わない人を理解する事。
それこそが旅である。
旅は続けなくてはならない。ってね。

さっきからよくビリヤードを見かける。

韓国のビリヤード場

韓国のビリヤード場


韓国はビリヤードが盛んらしくお店が多い。
日本がボーリングなら韓国はビリヤードなのかもしれない。

明洞から南大門ナンデムンは歩いて5分ぐらい。

明洞と南大門を何度も行き来すれば方向感覚が掴めてくる。

「あっちの方だな」と解るようになる。

明洞と南大門を遮る大きな通りは途絶える事がないのではないか?と思うくらい車とバスが行き来する。

僕は韓国ソウルの交通事情に何度も驚かされる。

ここら辺の交差点は歩行者がなるべく地下道を通るような作りになっている。

交差点を地下からくぐらせる。

日本ではそれは歩道橋だがそれがない。

地下道は広く作られていて、例えば明洞の方向だったり、ソウル市庁の方だったり、南大門の方だったりと地下道が『スクランブル交差点』になっている。

初めてここの地下道に訪れた外国人はどっちがどっち方面か迷うだろう。

これだけ車が往来する要の道路を信号機を地上に置かない事で人も車もスムーズに行き来できるようになっている。
『経済』を滞りなくしている。

地下道は商店街になっている。
通った人がお金を落とす仕組みになっている。

これは明洞(ミョンドン)を南大門(ナンデムン)方面に渡るとあるステージ。

南大門(ナンデムン)

南大門(ナンデムン)


韓国にはこのような野外ステージが至るところにある。
この時間までに2つ見た。

多分ステージの上で踊るのだと思う。

南大門(ナンデムン)に24時間やっているあるものがある。

コンビニだと思うかも知れないが違う。

メガネ屋さんだ。

明洞の眼鏡屋さん

明洞の眼鏡屋さん


誰が深夜にメガネを買いに来るのだろうと思う。

明洞でもそうだったがここソウルでは「軽くて安い」を売りにしたメガネ屋さんがたくさんある。

ペ・ヨンジュンの流れなのか外国人観光客が多く行き交う所に多い。

あれは何って書いてあるんだろう。

カバソちゃん

カバソちゃん

ん?

カバソちゃん

カバソちゃん

明洞を左後ろにして『南山洞3街』と呼ばれているソウル芸術専門大学がある方向を見ると小高い丘になっている。

そこの交差点はおよそ6叉路になっていて車が青に変わるとビュンビュン降りてくる。

とりあえず歩いてはみたものの興味の向くままに動くとさすがに体力を消耗する。

「迷った。」
僕は迷ったらすぐに聞く事にしている。

向こうから歩いてくる酔っぱらいの韓国人3人組に道を尋ねる。

「オーケーオーケー。センキュー。」
何を言ってるかさっぱりだ。
僕に道を尋ねられたその韓国人は聞いている間に仲間に置いてかれた様だ。

「あれ?連れがいない!」みたいになっている。
「あっちに行ったよ。」

男性は何やら叫んでいた。

ここは「乙支路4街」という駅の近くらしい。

韓国のパトカーが青いパトランプを回して巡回している。
近くに立っている人に「あれはポリスか?」と尋ねた。
「そうだ。」
という。

「これは何だ?」
完全に風俗だ。
また知らないふりして入っていろいろ聞いてみよう。

「カラオケ」だった。
こんなカラオケの看板あるかね!

韓国のカラオケの看板

韓国のカラオケの看板


後に韓国の人に聞いてみると韓国のカラオケはキャバクラのように女の子が一人一人に付くカラオケがあるらしい。
だからこのような妖艶な看板なのだろう。

深夜だからか何もやっていない。
僕は明洞に戻る事にした。
明洞中央路の近くに開いている韓国料理屋がある。

僕はそこに入りビビンバを頼んだ。

あー、腹減った。
機内食しか食べてない。

左の座敷で食べているカップルはすぐに日本人と気付いたみたいだ。

あのおばさん店員は僕に水とキムチ類をテーブルに置くと写真の様に座ってテレビ見ちゃってる。

この水飲めるのかなぁ。

韓国の水

韓国の水


ミネラルウォーターじゃなさそうだな。

大丈夫かな。

いや、やめとこう。

あのおばちゃん店員。

韓国の大衆食堂

韓国の大衆食堂


入り口に背を向けて
テレビ見入って
お客さん来たら気付くのかなぁ?

やっぱりだ。

案の定、
お客さんに「お客さん来たよ?」と教えられてる。
既に中程まで入ってきたお客さんを適当に接客する。

面倒臭そうにオーダーを取っている。

すると次にそのおばちゃんは僕の席にやって来た。

「ん?何?」

何やら言ってる。

「肘?」

ひじで呼び出し押してた

ひじで呼び出し押してた


見るとテーブルに肘をついていたちょうどその所に「呼び鈴」があって鳴っていたらしい。

「ソーリーソーリー。」
というと
なんとも形容し難い顔された。
次誤って押したらどうなるのだろう。
殺されちゃうかな。
いや、殺されはしないだろ。
嫌がらせされるかもな。

注文したビビンバが勝手に納豆ご飯に変更されちゃうかもしれない。

そしておばちゃんはまた定位置に戻り、
「テレビっ子」になる。

しばらくしてビビンバがテーブルに提供される。

ビビンパ

ビビンパ


それと一緒に会計の紙をテーブルに置かれる。

普通「会計表」って分かりやすいものだと思っていたけど。

韓国の大衆食堂のお会計

韓国の大衆食堂のお会計


全く読めない。
俺は何を食べているのだろう。

この店で暫く旅の記録をノートした後、今日の計画を立てる。
時刻は朝5時50分。

そろそろいこうか。

日の出前なのか、
それとも今日は曇りなのか空はどんよりしてる。

ガイドブックを丸めてポケットに入れると僕は南大門(ナンデムン)の方を目指す。

2010073103420000

ソウル中央郵便局を左手に見ながら入っていった通りは「忠武路」(ハングムロ )と呼ばれている。

日本の渋谷とダブらせるなら韓国の「センター街」だ。

渋谷は〜電機やらライブハウスやクラブ、百貨店、風俗、公園やらで賑わっていて「渋谷」だけで何でもあるようなイメージだが、

ここ明洞(ミョンドン)はとにかく食べ物屋、女性用コスメ、マッサージ系、衣料品が多い。

観光客を意識しているような節がある。

食べ物屋は所謂「韓国料理」といった類いのが当たり前だがやはり多くて、
僕ら外国人はあそことあそこのお店は何が違うのか全く分からない。
全て同じ一品料理を売っているようだ。

日本の方の「渋谷」は食べ物屋だけでも色々な種類があるしその中でグレードも様々だが
韓国はちょっと違うみたいだ。
とにかく座敷に上がらせて皆で食べるようなお店の作りだし
「もうここの国に来たんだからこれでしょ?」
「あんた辛いの好きだから韓国来たんでしょ?」
と言われているようなゴリ押しっぷりだ。

それはメニューにとどまらず、
お店も韓国料理の隣は韓国料理だ。

日本の「寿司」が世界的に日本食を代表する食べ物だとしてもこのような街づくりにはならない。

寿司屋の隣が寿司屋で、
さらにその向かいは寿司屋。
そしてその寿司屋の奥の寿司屋の隣も寿司屋で・・さらにそのはす向かいの・・・・。

もういいわ!

外国人にしてみたら
「日本人はご飯を一回赤の他人にギュッとされないと食べたくないのか?」
「ホワーイ!?」
と疑問を持つかもしれない。

このような韓国の「渋谷」
明洞(ミョンドン)の片寄った街づくりに気付いたのは後の事だ。

韓国に滞在して2、3日経って冷静にものが見えた頃だ。

僕は今韓国ならここ!みたいな所にガイドブックの意思で立ってて、

機械的にタクシーから降りた。

「あれ?週末の『渋谷』のはずなのになぁ、人っ子1人いないなぁ。」

暗い道をとりあえず「あっちの方」に歩こうと思う。

今日は眠る為にホテルに行くのではなく、
疲れて歩けなくなって眠くなった時、
座り込んだ所が『ホテル』になるだろう。

龍山(ヨンサン)から明洞(ミョンドン)までタクシーを使う。

タクシーの運ちゃんが「着いたぞ。」と乱暴にいう。
着いたのなら「着いた」のだろう。

ここが本当に明洞(ミョンドン)かは分からない。

釜山(プサン)かもしれない。

僕は『「明洞だ。」と言われた所』に降ろされた。

ヨンサンからミョンドンまで幾らが適正価格か分からない。

韓国人の国民性を信じて言われた料金を素直に払う。

ここが明洞(ミョンドン)。
にわかに信じがたい。

明洞は「韓国ファッション最先端の街」だという。

日本でいう渋谷だという。
僕は午前2時半すぎに着いた。

辺りは真っ暗。

店前に出されているゴミを回収しているゴミ収集業者。

はしご車のようなものでファッションビルの看板を変えている作業員。

さて、どこに行こう。

元祖ビビンバのお店「全州中央会館」に行こうか。

腹減った。

ガイドブックには「中区忠武路1街24-11」と載っている。

って、どこだろう?

そこの植木に座りながら「当たり前に韓国語で話している女の子2人組」に尋ねる。

オーケーオーケー。

何言ってるか分からないが多分「知らない。」と言っているっぽい。

「センキュー、センキュー。」

「元祖ビビンバ」の店を知らないのか、、

有名じゃないのかな?

英語が全く通じなかったな。

あ。あんなところにセブンイレブンがある。

日本でお馴染みのマークは僕を安心させる。

縦線だ。
韓国のセブン

ミョンドンのメインストリートはどこか店員に聞いてみる。

モップで店内を掃除しているお兄ちゃんが「アニョハセヨ〜」と言いながらレジに来てくれる。

年齢が若い韓国の人は英語を話せるみいだ。

20代前半とみられるお兄ちゃんは棚から両手を伸ばしてもおさまらない大きな地図を折り目をのばしながらレジに広げてくれる。

「オー!センキュー、センキュー!」

「ヒアー、イス・・・。」と指で現在地を教えてくれる。
僕は今ロッテ免税店前で右往左往していた事が分かる。

「オーケーセンキュー。」で別れたが
しばらく歩いているうちに方向がわからなくなってしまった。

ガイドブックを開く。

道路上の案内版や地下鉄駅の名前はハングル文字で何を言ってるのか全く分からない。

ガイドブックの地図もハングルで書かれていて何言ってるのか分からない。

皆さんはハングル文字を思い出してください。

ハングル文字は□(四角)や○(丸)に棒線が引っ張ってある。

そこにちょこんと「棒線」が付いていたり。

「棒線」が跳ねていたり。

ハングルはその位置がどこにあるかで「文字」と成している。

馴染みがない日本人には「記号」に見えるだろう。

あるいは「虫」みたいだ。

この「ハングル文字が記号みたいだ。」というのを踏まえて、

今僕はガイドブックと道路に表示されているハングル文字とをにらめっこしている。

「えーと、○の下に棒で・・・」
「□が右側で下に棒・・」

「えーと、短く跳ねてあって・・」

僕はある時点から
「○と□と棒を相手に俺は何をやってるんだ!」と思い始めた。

「□の下に棒線が・・」って。

20代最後の日に。

右脳を活性化させてる場合じゃないぞ!

「虫の足みたいな棒が」跳ねてるか跳ねていないか血眼になっている。

ガイドブックに小さく書かれているハングル文字のこれが果たして跳ねてるのか?□なのか?

「暗くてよく見えねーし!」

僕は今「虫」みたいなハングル文字を『ファーブル昆虫記』のファーブルさんみたいに「この足みたいな棒が□に付いてて・・・」と研究している。

空港降りてから
ババアに引っ張られたり、
女に童貞扱いされたり、

『ファーブル昆虫記』のファーブルさんの真似したり、

僕は一体何をしてんだろう。。。

置屋街
ピンク色の光輝く一本道は100mぐらいあって
ガラス張りの小屋が両サイドに隙間を空けずバァーッと並んでいる。

その小屋は畳3畳くらいの広さで化粧台と椅子と鏡のみが置かれている。

その狭い所に女性が立っている。

どの女性も水着みたいのでこれでもかというぐらい胸を出してる。

道行く人に手招きしたり、ただ入り口で突っ立っていたり、
化粧をしたりしている。

このシンプルさとストレートな感じはかなり不気味。
女性はかなり美人で長身に思えた。

韓国置屋の女性

韓国置屋の女性


全く何も知らない振りして「ここは何だ?」と聞いてみた。

すると女性二人組は笑いながら、
「何って!?(笑)セックス!セックス!」

こいつは何を言ってるんだ!とばかり手でパンパンとやってみせた。

15分で「本番」6000円らしい。

僕は「あ〜。オーケーオーケー」と言い出て行く。

自分でも何がオーケーなのか分からない。

これはかなり恥ずかしい。
周りからみたら自分は一目も気にせず今交わりたい奴を探していることになる。
両サイドの店の女性の視線が痛い。

アダルトビデオを女性の前で借りるみたいな所だろうか。

僕はその中をあと100mぐらい歩かないといけない。

韓国置屋

韓国置屋

明洞
韓国のコンビニの前にはテーブルと椅子が置かれている。

学生とおぼしき人達がそこでみんなでワイワイやっている。

コンビニのテラス席が韓国には多い。

時刻は1時を回っている。
歩いていると龍山(ヨンサン)という駅に着いた。

龍山は日本でいう秋葉原だとガイドブックには書いてある。

表通りは電機街になっている。

深夜に着いたので日中は栄えてるのかどうか、
なんとも言えないが、
僕は最近の秋葉原の発展ぶりを知っているので「電機街」と銘打つここら辺にはちょっと物足りなさがあった。

見上げる建物は駅ぐらいで後は背の低い建物ばかりだからだ。

「龍山駅(ヨンサン)」は東京でいうと「豊洲ららぽーと」に似ている。
複合商業施設になっている。

舞台ステージなんかも駅の中にある。

深夜にそこら辺を歩いていると夜遊んでいたであろう男女のグループとすれ違う。

龍山の両方の出口を降りてみる。

電機街とは逆の出口は何もない。

電機街の一本路地を入ると風俗街がある。

僕は風俗は一切興味ない振りをして、
「ここは何だ?」みたいな顔をして周辺を歩いてみた。

歩いているとおばちゃんが僕の手を引っ張ってきて何か韓国語で言っている。

英語も伝わらない。

「アガシ!アガシ!」という。

通りすがりの韓国人が見ている。

ババアに引きずり込まれる僕。

ババアは腕を引っ張って雑居ビルに僕を押し込もうとする。

その手の力は普通に掴むというレベルではなく「絶対離すものか!」という意思を感じる。

僕は腕を振り払ってなんとか逃げた。

「なんだここら辺!」

一本路地を変えると変な雰囲気の道がある。
アガシ
ピンクの光が辺りを包む。

明らかにヤバそうだ。

もう一本向こうの路地に行ってみる。

ラブホの駐車場に入る時のような暖簾。

置屋街

風俗街。

僕はここでここの暖簾を潜るか否かの選択を迫られる。

ここで振り切るかどうか、
この旅の方向、顔の向きが決まるだろう。

行かないなら平々凡々。
OLさんが行ったような旅をなぞり、
同じ感想を言い合う答え合わせの旅になるだろう。

僕はヨンサンのこの選択でこの旅の進むべき方向を迫られたような気がした。

韓国の空港バスが勝手に下ろした韓国中心街
航空会社は未定で取ったチケットはアシアナ空港になった。
成田最終便で2時間半。
入国審査で並んでいると日本語が聞こえてくる。

多いんだな。と思う。

仁川(インチョン)国際空港はアジア最大のハブ空港でその広さと綺麗さに圧倒される。
2002年の日韓W杯に際して整備されたらしい。

ガラスばりのそれは暗い中に恍惚と見とれる程輝いている。

前回もそうだが、まず問題になるのは「どこのバスに乗ればソウルに行けるか?」だ。
これは違う国に降りた際にまず一番最初に突きつけられる問題。

「ソウルに行きたい」というのはつまりは日本でいう「東京23区に行きたい。」といっているようなもので「ソウルのどこ?」となる。

とりあえず「ソウル市庁」に向かっておこう。

リムジンバスの近くで立っているおっさんに聞く。

「最終便のバスはこれしかない!」
「A4乗り口に乗れ!このバスだ!」
と言われたが、
本当にこれで行けるのか?と思いうろうろしてたら

「お前何やってんだ!ソウルだろ?どこいってんだ!早く乗れ!」みたいに言われた。

韓国のリムジンバスは綺麗だ。

右側が何故か2列のシートで左側が1列。
非対称になっている。
真ん中の通路が広くてスーツケースを引いた観光客が悠々通れる。

座ると前方、真ん中に大きな薄型テレビがある。

42型ぐらいでかなり大きい。
車高が高いからかエンジンがかかったのか分からないくらい振動を感じない。

停止した時のバス特有の小刻みな振動も、
発進時のうるささも、
バスの独特の変な匂いもない。

ただ単に新しくて綺麗なだけじゃない韓国のバスに驚かされる。

車内が突然暗くなる。
「ソウルまで長いですので飛行機の疲れをゆっくり取って寝てくださいよ。」
という意味だろう。

前方斜め左のシートに座っている日本人の男女は
そんな合図関係なしにずーっと大きな声で喋っている。

韓国人にしてみれば何言ってるか解らない言葉でうるさい日本人にさぞイラついただろう。

ライトアップされているのか
街の光で輝いているのか
ソウルを流れる「漢江(ハンガン)」に沿ってバスはうるさい雑談を乗せて行く。

川は向こうの方まで
川辺に沿って灯りが点り、昔からここの人達は漢江を拠り所に発展してきたのかな?と感じさせる。
島国じゃない分川を凄く大事にしている節がある。

左に顔をやれば高層ビル群が見える。

バスが停まった。
全員降りるのかと思い、
用意して立ち上がる。

僕はアホ日本人を一瞥して「結局こいつらずーと喋ってたな!」と思いながら
バスを降りる。

「いやー着いた着いた。」なんて思って見上げたビルはどうやらホテルみたいだ。
あれ?皆さん降りてこない。
プシュー。

あ。行っちゃった。

「Best Western Hotel」
どこここ?

本当のアホ日本人が今まさに「Best Western Hotel」前に現れた。

どっちがどっちなのか分からない。
僕はとりあえず地球の上を歩き始めた。

ウンチャオからもらった韓国のシール

ウンチャオからもらった韓国のシール


成田から2時間程で着く国。

前回の旅の反省点も踏まえて今回は人目を気にせず写真をどんどん撮って行こうと思う。

前回の旅では写真をやたらに撮っていると軍に捕まったり、金をせびられたり、あるいは観光客として目立ったりする為、
なかなか撮れなかった。

なので今回はそこら辺うまくやろう。

やりたい事は、
「38度線に行く」
「宮廷料理を食べる」
「カルビ発祥の地で本場のカルビを食べる」
「石焼きビビンバ発祥の地でそれを食べる」
「本場のソルロンタン、サムゲタン、プジョン、キムチチゲを食べる。」

食ってばっかりか。

まいっか。

あと僕が知りたかったのは韓国と日本の違い。

今回はどこがどう違うのかという目線で旅をしようと思った。

「『違い』を知ることこそ理解する事。」を念頭に今回は写真を解説する事で進んで行く。

みなさんには「へぇそうなんだぁ」「あ、それ聞いた事ある。」「わたしが行った時もそうだった。」ぐらいに思っていただけたら幸いです。

5日目の今日は移動日。

朝9時45分にホテル前に来るタクシーに乗りバラナシ空港に向かう。
バラナシ空港から国内線で2時間掛けてニューデリーへ戻る。
ニューデリー発夕方の列車でアーグラへ。
夜アーグラに着いたらとりあえず『タージ・マハル』近くに行き今日寝るところを探す。
これが今日の旅程。

わたしはオーナーにタクシーが9時45分にホテルの前に来ることを確認すると「アイアムゴーイングトゥショッピング」と告げる。
オーナーは何故か「何を買うんだ?」と聞いてきた。わたしは「アイウォントゥバイサリー」とやっつける。
すると「サリーをいくらで買うつもりだ。」とオーナーの興味は尽きない。

わたしは「800だ。」と適当に答えるとオーナーは「オーケー。
わたしの友達にサリーを売っている奴がいる。
600ルピーのサリーがある。」と教えてくれる。

「そうか。」

これがインドの外国人旅行客に対する商売の仕方だ。
紹介してホテルがコミッションを店からもらう。

「見るだけ見るといい」
という何度も過去辛酸を舐めた言葉をオーナーは使った。

門戸は広くあけといてとりあえず来てもらう。
行ったら大抵の場合話が違う。
違う奴が出てきて紹介した奴の言っていた金額と違ったりする。

「見るだけ」という『いつでも帰れる』意味を含んでいる言葉をインド人はよく使う。
この「見るだけ」で相手は自分のホームに持っていき、
じっくり時間をかけ「落とす」。
出口を塞がれ、
強引な商売と場の空気を操作され、
高額な商品を買わされた日本人が過去どれくらいいただろう。

インド人は日本人がこの「見るだけ。」という黄門様の印籠で「行かない」の刀を一旦鞘に収める事を知っている。

ただわたしはオーナーと信頼関係を築いていてきた。
オーナーが騙そうとしているとは思えない。

わたしは念を押す。
「600以外のは買わないぞ?」
「わかった。」
「あと時間がない。5分だ。わたしは他のお店を回る。そのお店は見るだけだ。」

「わかった。」

あらかじめこちら側のルールを教えてあげて自分の方も「こうなったら帰る。」というルールを決めないと違反をした時素早くレッドカードが出ないでファールを流す結果になる。

なので具体的な数字で念を押す。

「ここから近いのか?」
「近い。」
「何分ぐらい?」
「5分だ。」
「わかった」

オーナーもわたしの意向を汲んでくれて「サリー屋を営んでいるという男」に伝えてくれる。

オーナーは男に「この日本人は見るだけだ。5分。600ルピーのサリーを買うと言っている。それ以上のサリーは買わない。オーケー?」としっかり伝えてくれた。

自称サリー屋は
「オーケー。付いてこい。」と僕を促す。

わたしは何かあってはいけない、
この場合は「軟禁状態」になったらまずいのでパスポートと必要以上のお金はホテルの部屋に置いてくる。
男は今気づいたが一昨日一緒にワールドカップを観た男だった。

わたしは男に「わたしには時間がない。サリーを600ルピーで買いたい。」と口頭で伝える。

インドではこれだけ伝えても足りないぐらいだ。

男とわたしはホテルを出て男が経営しているサリー屋に向かう。

サリー屋に連れて行かれる

サリー屋に連れて行かれる


それはメインストリート「バハダニロード」を横断しわざとか!と勘繰りたくなるような狭い路地を行く。
暫くして男は立ち止まり
「これがサリー工場だ」
とわたしに珍しいだろみたいな顔をする。
わたしは「時間がない。」と一蹴する。

今本来わたしが行きたいお店と真逆に歩いてる。

ここからだとよほど急がないと間に合わない。

道を覚えておかないといけない。

昨日のうちに買いたいサリーは決めておいたが一切の時間の「遊び」はない。

男はわかった。わかった。と笑いながら歩き出した。
もしまた頼んでいない工場見学をさせようとしたら
二度とチャイが飲めない体にしてやるぞ!

「ここだ。」
狭い路地の臭い所にそれはあった。
看板もない、表にサリーを出していない所からすると一般のインド人には売っていないのだろう。
つまりツーリスト価格のお店だ。
わたしは「ここはお店ではない。」と判断した。
多分お店に運ぶ前の問屋だろう。
入り口からだけではまさかサリーが置いてあるとは思えない。
「人の家」だった。

1人しか通れない玄関を男の背中を頼りに5、6歩行くと
先には8畳ぐらいの部屋にピンク色のカーペット。

まだ裁断前の色々なサリーが立て掛けてある。
大きな鏡が置いてありその場で試着できるようになっている。
そこにはメガネのおっさんがいて突然の来客に状況を男から聞くと
「ようこそ!ようこそ!まぁ座りなさい。」
と商売顔になった。

わたしは立ったまま自分の求める物を伝える。

メガネのおっさんは「オーケー。まぁまぁ座りなさい。」ととにかく座らせたがる。

わたしは長時間いるつもりは無いが結構歩かされたので座る。
周りを見ると入り口付近の壁に「ビザカード」と「マスターカード」の加盟店であるシールが貼ってある。
これが意味する所は
お客が「これは高い。私は今お金がない。」となった時店側が「カードでも支払える」とその場で即決させれるという事。
その前例がある事。

インドでカード加盟店のシールが貼ってあるお店は当然外国人向けのお店だ。

このサリー屋さんはインド人御用達ではない事がここからも分かる。

メガネのおっさんは「まずこれはどうだ。」綺麗なサリーを出す。

「その前に、わたしは600ルピーのしか買わないぞ?」
と直接メガネに念を押す。
メガネは「オーケーオーケー。」と同意する。

「これはどうだ?」
多分日本ではかなりの値段になるだろう。

ここからはわたしとメガネのおっさんの会話。
わたし「素晴らしい。」

「どうだ。」

わたし「白い色のが欲しい。」

「そうか。これなんかどうだ?」

「おーいいねー。」

「こっちはどうだ。」

「こっちもいいね。」

「これなんかどうだ?」

「いやわたしは白がいい。」

「オーケーわかった。」

「どうやって着るんだ?」
「着付けはこうだ。立ってくれ。こうやって、こうやって、こう。」

「うわすごいな!!カメラ撮っていい?」
「いいとも。」

サリーを着てみた

サリーを着てみた


初サリー。

「ちょっとわたしにも着付けを教えてくれ。」

「いいとも。まずこうやってここに持ってきてを縛る。」

「こうか?」

「そうだ。」

「でここを折る。ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、シックス、セブン、エイト、ナイン、」

「ナイン。」

「そうだ」

「それでこの中に入れる。」

「こうか。」

「そうだ。」

「それで後ろに回して、こう」

「こう。」

「そうだ。」

「どうだ?」

「できた!」

「すごい!似合ってる!カメラ撮っていい?」
「もちろん。」

店員サリーを着る

店員サリーを着る


「で、これは何ルピーだ?」
わたしは当然600ルピーだと思い浮かれてる。
最初にそう言ってあるしね。

「1200ルピー。」

「なんでだよ!」

「1200ルピーだ。」

「だからなんでだよ!」

「これは1200ルピーなんだ。」

「いやいや。最初から600ルピーのしか買わないって言ったろ!」

「1200ルピーだ。600のサリーなんてない!」

「このインド人が『あるっ』て聞いたから来たんだ!お前もインド人だけど!」

「なぜ600ルピーしか払えないんだ?一生に一度だろ!」

「帰る帰る。」

完全にレッドカード。
それまでの和やかな雰囲気だったがわたしは一切気にせず靴を履く。

会うインド人会うインド人みんな『インド人』だ!

どいつもこいつも『インド人』!

一生1200ルピーで売ってろ!

ずーっと「1200ルピー」って叫んでろ。

あー腹立つ。
無駄な時間過ごした。
やっぱり紹介した奴と売る奴の話しは違ってくる。

入り口で「ヘイ!ヘイ!ウエイト!ウエイト!」と連れてきた男が他のインド人が見る中叫んでいる。

わたしは一度だけ振り返ると「バイバイ!」と『ディスイズインド』にさようならした。

後々ガイドブックを見て知ったが、
インドで「1000ルピー」を越える値札の付いていない商品はぼったくりと考えていいらしい。

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