先日、目黒区図書館の外のあるベンチで座っていると 小学生3人組が沢山並んでいる自動販売機の前で自分等の買ったジュースをみんなで飲み比べていた。 するとそこに 「聞こえてるなら返事ぐらいしろよ!」と怒りながら小柄なおっさんが現れた。 その勢いと突然の出来事に隣で携帯をいじっていた主婦も見入る程だ。 僕が時間帯と服装から「何かの少年スポーツクラブのコーチかな?」と思って見ていると 勢いそのまま おっさんは「無視した罰な?」とばかり ある1人の子供のジュースを取り上げて 顎を上げ ジュースをその上に位置させると 口を付けないように流し込んだ。 そして暴力的に取り上げたジュースを乱暴に子供に返すと 「ぶどうジュースうまいな!」とこれまた腹立つ感想を放った。 大の大人が 「ぶどうジュースうまいな!」って。 しかもその後 自分も買おうとして、 止めて、 別の子供のジュースを取り上げてまた口を付けないように飲んでる! そして買わない! 隣にいる主婦も「この人なんなの?」で見てる。 楽しい時間を引き裂かれて、 何かに犯された子供達の表情は暗く、 ジュースの量を気にして、 おっさんと目を合わせないようにしている。 するとおっさんは 「お前ら自転車か?!」 「気をつけて帰るんだぞ!」と何の因果か大人っぽい事をいう。 そして、 「ジュースを持ちながら自転車に乗るのか?」と子供達一人一人に確認し始めた。 僕はなぜあんなにも 「ジュースを持ちながら自転車に乗るのか」確認しているんだろう?と思ったがすぐに分かった。 当然「事故」の心配だ。 そしてその瞬間僕は「はっ!」とした。 僕は誤解をしていたようだ。 あのおっさんにしてみれば、 子供達がジュースを飲み比べている。 テンション上がっている。 やがてバイバイする。 自転車に股がる。 夕方一番事故が起こりやすい。 子供は興奮状態。 ペダルが必要以上に回る。 危ない。 一言いわなきゃ! 「おい!」 「おい!」 「聞いてんのか!」 そして輪に入ってきた訳だ。 その事をわざわざ伝えに来たのかもしれない。 「命あっての物種」 確かにジュース持ちながらの自転車はブレーキの際危ない。 僕はそのアプローチの仕方と伝え方に「あ、なるほどな」と逆に感心していた。 すると、 おっさんは最後の1人に 「ジュース持ちながら自転車に乗るのか?」 確認すると、 「ジュース持ちながら自転車運転は危ないぞ! ジュースがこぼれちゃうからな!」とジュースの心配をして去って行った。 お前はすぐそこの山手通りの交差点で毎日ぶどうジュース飲みながらずっと突っ立ってろ!