タイ2日目③ 今知らないおばちゃんの原付に乗っている。 先程寝釈迦を見た後歩き疲れたのでダメ元でヒッチハイクした。 それはすぐ捕まった。 「こんな所に人が歩いている事自体不思議だ。」というような顔つきでそのバイクは停まった。 僕は全く出来ないタイ語でなんとか「駅まで連れていって」と『歩き方』片手に伝えるが おばちゃんは眉間に皺を寄せてそんなのいいから「乗りな乗りな」とばかり急かす。 暑いから眉間に皺を寄せているのか、 何をこんな所歩いていんだ!乗れ!と怒りの皺なのか分からない。 こうやってバイクに乗っていると風が本当に気持ちいい。 〜1時間以上前〜 アユタヤ遺跡群に到着した僕はワット・ロカヤ・スタ、「寝釈迦(ねしゃか)」と呼ばれるものを見てみたかった。 よくタイで「ワット」は「寺院」の意味らしい。 今まで訪れた「ワットアルン」や「ワットプラケオ」「ワットポー」等 タイでは至るところに「ワット」がある。 これはタイに限ったことではなかった。 この後カンボジアに入った時の話、 タクシーを降りようとした僕に運転手が何か言った。 僕は何を言っているか分からないので 「What?(ワット?)」と尋ねたら 「ワット?(寺院?)ワットはあそこだ!」というボケをいただいた事があった。 僕は何いってるんだこいつはという意味で、また「ワット?」と聞き返すと その運転手は怒った口調で「だから!ワット(寺院)はあそこだ!見えるだろ!」と注意された。 ずーっとできる遊びだ。 話は戻って、 歩いていると注意書きが日本語で書かれてる。 タイ2日目③ 『頭のない仏像に自分の顔を置いて写真を撮るようなことはしないでください。』 ・・・。 頭のない仏像に・・・。 自分の顔を置いて・・・。写真を撮るようなことはしないでください・・。 日本語で書かれてるという事は日本人に多いのだろう。 ここら辺は遺跡群と呼ばれるだけあって見所は点在している。 「寝釈迦はどこだろう?」 「あそこにいるおばちゃんに聞いてみよう。」 家ともいえないバラック屋根の下にいるおばちゃんに 僕はジェスチャーで右腕を『枕』に見立て、 寝ている格好をして「寝釈迦」はどこ?と尋ねる。 おばちゃんも同じようなジェスチャーをしたので 「そうそう!どっち?」 と聞いたら 「すぐそこだ」と指さした。 指さした方には「ホテル」があった。 そうそう俺がホテルでこれからぐっすりって・・・ばかやろう。 頭のない仏像の上に自分の顔を置いてやろーかな。 僕は笑いながら「ありがとう」と伝えてそこを後にする。 タイ2日目③ 道とは呼べない道を歩いて行くと奥の方に黄色いのが見える。 あれがそうかな。 いた。 タイ2日目③ 寝釈迦・・。 ぐっすり寝てます。 めっちゃ周りガッシャンガッシャン工事されてますけど。 タイ2日目③ これじゃぁ起きちゃいそうだ。 「ここから駅までどのくらいあるのだろう。」 この後僕は初めてヒッチハイクをした。