ホワンポール駅からワットポーに向かうバスの中から見るバンコクは僕には汚なく映った。

なんでも捨ててある道路の臭いが辺りを立ち込める。
路肩に並ぶ屋台からの嗅いだ事のない臭いに吐き気を覚える。

風景写真を撮る気分になれない。

マカサン駅からホワンポール駅まで29バーツ(90円)
「ここだよ。」で降りる。
ホワンポール駅出て向かい側にセブンイレブンがある。
こういう異国に来るとセブンイレブンを「知っている」というだけでまず入ってしまう。

「ここなら安心」という場所が見つかると本能が休まる。

包装されてある食料品に「助かった。」と思う。

ミネラルウォーターは7バーツ(21円)。
その国の金銭感覚を知るには自国生産のミネラルウォーターを買うといい。

タイの人々も同じ値札で買う「ミネラルウォーター」の標準的な値段が分かる。
何気なく入ったレストランの飲み物が外国人料金なのが分かる。

タイ1日目②

タイでは必ずペットボトルにストローが付いてくる。
なぜかは分からない。
衛生上?
マナー?
分からない。

バスに乗りワットポーまで。
タイ1日目②

僕が降ろされた所は辺りが臭くて鼻の穴を上唇で塞がないと歩けなかった。

「あんな汚いもの誰が喰うんだよ。」
「うわ汚いな。」
「インドみたいだな。」

汚いものを作って売っている屋台。

ただの「およしなさい」だ。

当初の僕には「屋台」はそう映っていた。

朝8時半から始まるワットポーの庭先で日本から着てきた上着を脱ぐ。
バンコクは朝から28℃。
夏だ。
周りには日本人がチラホラ。
6時に着いてまさかこんなに早く拝めるとは思わなかった。

辺りはなぜか写真に収めたいと思える「キラキラした奴」が建っている。

タイ1日目②
仏塔らしい。

僕は大して感動してないが「一応」撮る。

テレビや雑誌で見た事あるから。

一応携帯とデジカメ両方撮る。
アングルや斜光を気にして中腰になって撮る。

なぜなら「見た事ある奴」だから。
一応「綺麗に撮れたか確認」する。
満足して歩き出す。

「僕は今何を撮ったのだろう。」
仏塔って何だろう?
全く分からない。

仏塔も綺麗だが、
この境内にある「寝ブッダ」は凄い。

何が「凄い」かというと「必要以上に大きい」「必要以上に金」という事だ。

「一応見とこうかな」という軽い気持ちで来たがなんのなんの。

バンコクに来たら数ある寺院の中でここの「ワットポー」だけは行った方がいい。

タイ1日目②

僕がそうだったように
「凄いなー。」を自然に口にすると思う。

タイ1日目②