NSC時代『ニッカポッカ』というコンビだった時の元相方です。

俺がネタ合わせの時『ここはこうじゃない?』と提案すると。よく言われたことは『それは絵にならないなぁ』『いや、そのセリフは絵にならないよ!』『モリケン。頼むから絵にしてくれよ!』です。

彼は漫才で個展でも開くのでしょうか。

小川真一

5日目の今日は移動日。

朝9時45分にホテル前に来るタクシーに乗りバラナシ空港に向かう。
バラナシ空港から国内線で2時間掛けてニューデリーへ戻る。
ニューデリー発夕方の列車でアーグラへ。
夜アーグラに着いたらとりあえず『タージ・マハル』近くに行き今日寝るところを探す。
これが今日の旅程。

わたしはオーナーにタクシーが9時45分にホテルの前に来ることを確認すると「アイアムゴーイングトゥショッピング」と告げる。
オーナーは何故か「何を買うんだ?」と聞いてきた。わたしは「アイウォントゥバイサリー」とやっつける。
すると「サリーをいくらで買うつもりだ。」とオーナーの興味は尽きない。

わたしは「800だ。」と適当に答えるとオーナーは「オーケー。
わたしの友達にサリーを売っている奴がいる。
600ルピーのサリーがある。」と教えてくれる。

「そうか。」

これがインドの外国人旅行客に対する商売の仕方だ。
紹介してホテルがコミッションを店からもらう。

「見るだけ見るといい」
という何度も過去辛酸を舐めた言葉をオーナーは使った。

門戸は広くあけといてとりあえず来てもらう。
行ったら大抵の場合話が違う。
違う奴が出てきて紹介した奴の言っていた金額と違ったりする。

「見るだけ」という『いつでも帰れる』意味を含んでいる言葉をインド人はよく使う。
この「見るだけ」で相手は自分のホームに持っていき、
じっくり時間をかけ「落とす」。
出口を塞がれ、
強引な商売と場の空気を操作され、
高額な商品を買わされた日本人が過去どれくらいいただろう。

インド人は日本人がこの「見るだけ。」という黄門様の印籠で「行かない」の刀を一旦鞘に収める事を知っている。

ただわたしはオーナーと信頼関係を築いていてきた。
オーナーが騙そうとしているとは思えない。

わたしは念を押す。
「600以外のは買わないぞ?」
「わかった。」
「あと時間がない。5分だ。わたしは他のお店を回る。そのお店は見るだけだ。」

「わかった。」

あらかじめこちら側のルールを教えてあげて自分の方も「こうなったら帰る。」というルールを決めないと違反をした時素早くレッドカードが出ないでファールを流す結果になる。

なので具体的な数字で念を押す。

「ここから近いのか?」
「近い。」
「何分ぐらい?」
「5分だ。」
「わかった」

オーナーもわたしの意向を汲んでくれて「サリー屋を営んでいるという男」に伝えてくれる。

オーナーは男に「この日本人は見るだけだ。5分。600ルピーのサリーを買うと言っている。それ以上のサリーは買わない。オーケー?」としっかり伝えてくれた。

自称サリー屋は
「オーケー。付いてこい。」と僕を促す。

わたしは何かあってはいけない、
この場合は「軟禁状態」になったらまずいのでパスポートと必要以上のお金はホテルの部屋に置いてくる。
男は今気づいたが一昨日一緒にワールドカップを観た男だった。

わたしは男に「わたしには時間がない。サリーを600ルピーで買いたい。」と口頭で伝える。

インドではこれだけ伝えても足りないぐらいだ。

男とわたしはホテルを出て男が経営しているサリー屋に向かう。

サリー屋に連れて行かれる

サリー屋に連れて行かれる


それはメインストリート「バハダニロード」を横断しわざとか!と勘繰りたくなるような狭い路地を行く。
暫くして男は立ち止まり
「これがサリー工場だ」
とわたしに珍しいだろみたいな顔をする。
わたしは「時間がない。」と一蹴する。

今本来わたしが行きたいお店と真逆に歩いてる。

ここからだとよほど急がないと間に合わない。

道を覚えておかないといけない。

昨日のうちに買いたいサリーは決めておいたが一切の時間の「遊び」はない。

男はわかった。わかった。と笑いながら歩き出した。
もしまた頼んでいない工場見学をさせようとしたら
二度とチャイが飲めない体にしてやるぞ!

「ここだ。」
狭い路地の臭い所にそれはあった。
看板もない、表にサリーを出していない所からすると一般のインド人には売っていないのだろう。
つまりツーリスト価格のお店だ。
わたしは「ここはお店ではない。」と判断した。
多分お店に運ぶ前の問屋だろう。
入り口からだけではまさかサリーが置いてあるとは思えない。
「人の家」だった。

1人しか通れない玄関を男の背中を頼りに5、6歩行くと
先には8畳ぐらいの部屋にピンク色のカーペット。

まだ裁断前の色々なサリーが立て掛けてある。
大きな鏡が置いてありその場で試着できるようになっている。
そこにはメガネのおっさんがいて突然の来客に状況を男から聞くと
「ようこそ!ようこそ!まぁ座りなさい。」
と商売顔になった。

わたしは立ったまま自分の求める物を伝える。

メガネのおっさんは「オーケー。まぁまぁ座りなさい。」ととにかく座らせたがる。

わたしは長時間いるつもりは無いが結構歩かされたので座る。
周りを見ると入り口付近の壁に「ビザカード」と「マスターカード」の加盟店であるシールが貼ってある。
これが意味する所は
お客が「これは高い。私は今お金がない。」となった時店側が「カードでも支払える」とその場で即決させれるという事。
その前例がある事。

インドでカード加盟店のシールが貼ってあるお店は当然外国人向けのお店だ。

このサリー屋さんはインド人御用達ではない事がここからも分かる。

メガネのおっさんは「まずこれはどうだ。」綺麗なサリーを出す。

「その前に、わたしは600ルピーのしか買わないぞ?」
と直接メガネに念を押す。
メガネは「オーケーオーケー。」と同意する。

「これはどうだ?」
多分日本ではかなりの値段になるだろう。

ここからはわたしとメガネのおっさんの会話。
わたし「素晴らしい。」

「どうだ。」

わたし「白い色のが欲しい。」

「そうか。これなんかどうだ?」

「おーいいねー。」

「こっちはどうだ。」

「こっちもいいね。」

「これなんかどうだ?」

「いやわたしは白がいい。」

「オーケーわかった。」

「どうやって着るんだ?」
「着付けはこうだ。立ってくれ。こうやって、こうやって、こう。」

「うわすごいな!!カメラ撮っていい?」
「いいとも。」

サリーを着てみた

サリーを着てみた


初サリー。

「ちょっとわたしにも着付けを教えてくれ。」

「いいとも。まずこうやってここに持ってきてを縛る。」

「こうか?」

「そうだ。」

「でここを折る。ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、シックス、セブン、エイト、ナイン、」

「ナイン。」

「そうだ」

「それでこの中に入れる。」

「こうか。」

「そうだ。」

「それで後ろに回して、こう」

「こう。」

「そうだ。」

「どうだ?」

「できた!」

「すごい!似合ってる!カメラ撮っていい?」
「もちろん。」

店員サリーを着る

店員サリーを着る


「で、これは何ルピーだ?」
わたしは当然600ルピーだと思い浮かれてる。
最初にそう言ってあるしね。

「1200ルピー。」

「なんでだよ!」

「1200ルピーだ。」

「だからなんでだよ!」

「これは1200ルピーなんだ。」

「いやいや。最初から600ルピーのしか買わないって言ったろ!」

「1200ルピーだ。600のサリーなんてない!」

「このインド人が『あるっ』て聞いたから来たんだ!お前もインド人だけど!」

「なぜ600ルピーしか払えないんだ?一生に一度だろ!」

「帰る帰る。」

完全にレッドカード。
それまでの和やかな雰囲気だったがわたしは一切気にせず靴を履く。

会うインド人会うインド人みんな『インド人』だ!

どいつもこいつも『インド人』!

一生1200ルピーで売ってろ!

ずーっと「1200ルピー」って叫んでろ。

あー腹立つ。
無駄な時間過ごした。
やっぱり紹介した奴と売る奴の話しは違ってくる。

入り口で「ヘイ!ヘイ!ウエイト!ウエイト!」と連れてきた男が他のインド人が見る中叫んでいる。

わたしは一度だけ振り返ると「バイバイ!」と『ディスイズインド』にさようならした。

後々ガイドブックを見て知ったが、
インドで「1000ルピー」を越える値札の付いていない商品はぼったくりと考えていいらしい。

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実家にいた頃の、桂子が出したある日の「朝ご飯」です。

俺はどこにエネルギーを注げばいいんでしょうか。

普通は白ごはんでおかずを食べますが、

この日の朝はグレープフルーツで酢豚を食べました。

酸味で酸味を食べました。

桂子の挑戦的な一歩です。

実家のご飯

しずる池田

人の心理を読むのが好きな『しずる』池田です。

昨日池ちゃんの相方、村上と別れた後、家に帰ったら勝手に俺の家に入ってMDコンポををいじっている池田を発見!

考えられません!人の部屋ですよ?びっくりした俺は勢い余って、つい、『もっとボリュームをあげてくれない?』と言ってしまいました、

すると池田が『いえ、深夜なんで近所迷惑を考えてください』と言ってきました。

写真は『泥棒!な~ぁんだ、俺の許可なしに無断で部屋に入ってた池ちゃんか、、』の瞬間です。

WEBデザイン芸人/インド芸人/よしもとクリエーティブエージェンシー所属もりたけんじ